※通院中、治療中の方は主治医にご相談の上、参考にしてください

6~9か月ごろ:赤ちゃんの様子・育児ポイント・トラブル対策

この時期の赤ちゃんは、目で見たものを自分の手でとり、両手でつかんで目の前でふったり、なめたりする遊びもさかんです。動作はますます活発になるので、からだをしめつけない衣服を選び、大人より1枚少なめを目安に着せることもよいでしょう。よだれも多いので、外出する際はガーゼのハンカチやタオルなどを持ち歩くと、いろんな場合に重宝します。

赤ちゃんの様子(個人差があります)

ひとり遊びをする

この頃のひとり遊びは、ガラガラなどのおもちゃを振って何か「うーうー」言いながらひとりでおしゃべりをする程度です。また、手に届くものをつかんで、たたいて音を出したり、引っ張ったりします。想像力、探究心、自立心が芽生えます。ママは、子どもの様子を見守りながら、声をかけましょう。「はーい」などの返事をしたり、声をかけたりすることで、赤ちゃんの情緒の安定や感情の発達につながります。

夜泣き

赤ちゃんが夜になると泣き出して、それが止まらなくて困ることがあります。夜になって不安になる‥などとも言われていますが、話しかけたり、抱いてみたり、時には遊んであげることも必要です。また、おなかがすいている様子があれば、夜中でも母乳やミルクをあげてもかまいません。

お座りができるようになる

個人差がありますが、7か月頃、お座わりができるようになります。お座りをさせると、少しずつ維持する時間が長くなりますが、まだ不安定です。最初はデーンと後ろにひっくり返りますが、何度も繰り返しながら、だんだん、座ったまま両手を使って遊べるようになります。

ハイハイができるようになる

寝返りも上手になり、うつぶせの状態で手足を持ち上げ、もがき始めます。これを繰り返して、少しずつ、前や後ろへ進めるようになり、9~10か月頃になると、手足を使ってハイハイを始める赤ちゃんもいます。こうなると目が離せません。身の回りの物に気を配り、安全な空間を作りましょう。

自分の気持ちを表すようになる

遊んでいる時に、おもちゃを取り上げると泣いたり、ママやパパを探して泣き出したりするのは、赤ちゃんの自我の芽生えです。この時期は、できるだけ、赤ちゃんのそばにいて安心感を与えてあげましょ
う。「いない、いない、ばぁ」など声をかけ、遊んであげると赤ちゃんは喜びます。

人見知りするようになる

7か月を過ぎたころから、「見慣れた大好きな人」と「初めて見る人」の区別がつき始めることを言います。誰を見ても泣いてしまうのは、困ってしまいますが、実は、赤ちゃんが、「パパ・ママが特別な人と分かった証拠」とも言われています。

歯が生えてくる

個人差がありますが、6~8か月頃から、歯が生え始める赤ちゃんがいます。歯ぐきがウズウズして、よだれが多くなり、おもちゃなどを噛みたがります。最初は、下の前歯が生えてくることが多いでしょう

育児ポイント

離乳食について

離乳の開始は、個人差があります。赤ちゃんの様子を見てから与えるようにしましょう。他の赤ちゃんと比べたり、あせったりしないことが大切です。
《赤ちゃんがお母さんに送る離乳食開始のサイン》
1 首のすわりがしっかりしている
2 支えてやると座ることができる
3 食べものに興味を示す
4 スプーンなどを口に入れても、舌で押し出すことが少なくなる。

上記のサインが見られたら、離乳食を始めてもよいでしょう。

離乳食が始まっても、母乳や育児用粉ミルクは大切な栄養源です。赤ちゃんが飲みたいだけ、しっかり与えましょう。

乳児健診は必ず受ける

2回目の「乳児健診」を必ず受けましょう。かかりつけの小児科医院・病院で受診しましょう。

生活リズムについて

好奇心旺盛なこの時期の赤ちゃんは、夜になってもなかなか寝つきません。授乳の時間が安定してくると、リズムが作りやすくなります。また、寝る時間を決めることでも、生活のリズムが安定します。毎日、一定の時間に室内を少し暗くすることで静かな環境をつくりましょう。できれば赤ちゃんが眠るまで、そばにいましょう。

おしりはいつも清潔に

おしりを健やかに保つため、おむつはこまめに替えましょう。授乳の前後や泣いたときは、おむつをチェックする習慣を。紙でも布でもかまいませんが、大切なのはこまめに替えることです。

トラブル対策

免疫力の低下

5~6か月を過ぎる頃、ママからもらった免疫力は低下し、赤ちゃん自身の持つ免疫力も未熟です。そのため、病気にかかる可能性が高くなります。長時間の外出や人ごみの中に連れて行くことはやめましょう。

突発性発疹

熱と発疹が同時に見られる病気には、はしか・風疹・突発性発疹・伝染性紅斑(りんご病)・水ぼうそう・手足口病などがあります。赤ちゃんに多く見られるのは、突発性発疹です。高熱が続いて、熱が下がるのと同時に、かゆみのない赤い発疹が出ます。高熱の割には、赤ちゃんは元気なのが特徴です。高熱が続く場合には、小児科を受診しましょう。

けがから守る工夫を

ハイハイができるようになると、行動範囲が広がるため、転落や誤飲、やけどなどに注意が必要です。安全対策をしましょう。部屋の中を整理整頓しておくなどの工夫も必要です。寝ている間に家事や用事ができない時もありますので、場合によっては、おんぶをしたり、いすに座らせたりなど、ママやパパの顔が見える工夫をしてから、手早く家事や用事を済ませることも必要です。

熱が出た時のホームケア

・赤ちゃんの様子を確認

赤ちゃんの寒さ、暑さを判断できないときは、顔色や手足の冷たさで判断できます。顔色が悪く、手足が冷たいときは熱の上がり始めで、寒気を感じている時です。顔が赤く、手足が温かいときは、熱が上がりきり暑さを感じている時です。

・体を冷やす

子どもの熱が上がりきったら、体を冷やしましょう。頭を冷やすのもいいですが、解熱を目的とするなら、わきの下・足の付け根を冷やすことも効果的です。小さな保冷剤などが利用しやすいでしょう。ガーゼやミニタオルで巻いて、洋服の上からあてましょう。また、脱水防止のため、水分補給も行ないましょう。

誤飲したときの応急処置

毒性の高いもの(薬・化学薬品など)を飲み込んでしまった場合は、毒物の種類によって応急手当の方法が違います。どうしたらよいか判断できないときは、すぐに病院へ行くなどの早めの対応をしましょう。(保育士 松下 みゆき)

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