※通院中、治療中の方は主治医にご相談の上、参考にしてください

完了期(パクパク期)噛めない(1歳半/あおいママさん):1~2歳児が食べにくい食品

ママのつぶやき

前日から漬け込んだフレンチトースト。耳の部分が噛めれなかったようでごめんね〜! またリベンジします。ヨーグルトもベリー類をのせるのが好きなようです。

管理栄養士のコメント

パンの耳の部分も付けてフレンチトーストを作ったのですね。うまく噛み切れなかったようですがチャレンジさせることは大切です。最初から除いてしまうのではなく、どんな食べ方をしているか?よく観察してみてください。最初はパンの耳だけ切って、耳だけのフレンチトーストを別に用意してもいいです。耳の部分は固くて食べにくいですが、フレンチトーストの卵液に浸すことで水分がパンに染み込み、食べやすくなります。咀嚼の練習にもなりますね。

1、前歯で引きちぎることが出来ていますか?

2、奥歯で咀嚼(そしゃく)が出来ていますか?

3、唾液がたくさん出てきていますか?

始めは6枚切りではなく、8枚切りの食パンの耳を使ってみたり、耳の部分に切り込みを入れてみたり、その切り込みの部分にもフレンチトーストの下地をしみこませて焼いてみたりとパンの耳を簡単に取り除いてしまうのではなく、噛む訓練として残して欲しいと思います。月齢によって、柔らかさ工夫していただくとパンの耳は噛む練習としてはとても良い食材になります。ぜひ、柔らかさに工夫をこらしてしてリベンジしてください。

口の構造

歯は何本生えていますか?奥歯も生えてきましたか?個人差がありますので心配はいりませんが、奥歯が徐々に生えそろってくるくるころです。今までは歯ぐきで食べられる固さ(指でつぶせる固さ)でしたが奥歯がそろうことによって噛む能力が出来上がってきます。お子さんの歯の状態に合わせて噛む練習をしていき、噛む能力を獲得していきましょう。噛み切れないときは、途中で吐き出してしまっても構いません。「噛み切れなかったね」と言って、お皿に出してあげましょう。噛む力、飲み込む力をつけている時期だと考えてください。噛むことで集中力もアップしていきますよ。

指でつぶせる固さについてはこちらをご覧ください。☟

離乳食 モグモグ期 スプーンの持たせ方(8か月/あおいママさん)指先を使って脳育しよう!

おかゆなら3倍がゆ、野菜やお魚は1cm程度を子供用スプーンで1口入れて、歯ですりつぶしながら、咀嚼をして、何回かに分けて飲み込む(嚥下)することができるようになります。この時にお茶などの水分を与えないでください。「お口に食べ物が無くなってから、また食べてね」と声をかけましょう。

離乳食から幼児食へ

大人と同じように3回の食事がしっかりとれるようになったら、夜の母乳やミルクはいらなくなります。でも、胃の大きさは大人の1/4くらいなので、3回の食事だけでは1日に必要な栄養素が確保できません。そこで成長に必要な栄養素を補うためには朝食、昼食、夕食以外に2回の補食が必要になります。午前10時頃、午後3時頃に取るので間食、おやつをあげる時間と思われがちですが、お菓子をあげる時間ではありませんのでご注意ください。補食は3回の食事で摂れにくい食品、牛乳(アレルギーなどがある場合はヨーグルトやチーズで)、果物などを取り入れていきます。小食なお子さんでしたら、おにぎりやお好み焼きなど炭水化物に野菜やたんぱく質を少し入れたメニューが補食に適しています。

1~2歳児が食べにくい食品

1歳半ごろには奥歯が生えてきて、上下で噛み合うようになります。この頃に離乳食はそろそろ、卒業ということになります。(個人差はあります)ただ、奥歯はまだまだ噛む面が小さいために、噛み潰せても、すりつぶすことは上手に出来ないために、お子さんにとっては食べにくい食品が多くあります。お子さんは食べ物を口の中で上手に処理できないと「噛まない」「飲み込まない」「丸飲み」することが多くなってしまいます。2歳頃に受ける食事相談はこの3つが多くみられます。食べにくい食品を例に挙げてありますので、この表を参考にしながら、料理法など変えて、食材をあげてみてください。

お餅・コンニャクゼリー(誤嚥しやすいもの)・・・・・・・この時期には与えない

こんにゃく・イカ・たこ・かまぼこ(弾力性の強いもの)・・この時期には与えない

薄切り肉(噛みつぶせないで、口に残ってしまうもの)・・・たたいたり、切ったりする

パン・ゆで卵・さつまいも(唾液を吸うもの)・・・・・・・水分を加える

ひき肉・ブロッコリー(口の中でまとまりにくいもの)・・・とろみをつける

豆・トマト(皮が口に残るもの)・・・・・・・・・・・・・皮をむく

わかめ・レタス(ペラペラしたもの)・・・・・・・・・・・加熱して刻む

「噛まない」「飲み込まない」「丸飲み」をすることで幼児期に必要なエネルギーや栄養素が摂取できない、十分に消化・吸収されない可能性高まり、成長や発達に悪い影響を及ぼします。

食に興味・関心の強い子供を育てよう!

食べることは生きることです。特に1~2歳の体と心の成長は目を見張るものがあります。そのために、エネルギーと栄養素はとても大切です。細かいことに目が行きがちですが次の5つのことを生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか?

1、お腹のすくリズムを作る

2、食べ物の話題を作る

3、食べたいものが増えて、親に言える

4、一緒に食べたい人と食事する

5、食事の準備や食事作りを手伝う

環境を少し変えるだけで、お子さんの食欲や好き嫌いが変わってくるかもしれませんよ。

避けたい6つの『こ食』

孤食・・・一人で食べる

個食・・・一緒に食べていても、食べているものがそれぞれ違う

粉食・・・パン・麺など粉から作られたものばかり食べる

子食・・・子供だけで食べる

濃食・・・味付けの濃いものばかり食べる

固食・・・同じものばかり食べる

離乳食では親と別のものを食べても仕方ありませんが、1歳半ごろになったら、味付けや大きさは違うものの、親と同じような食事を用意しましょう。親と一緒に食べていても、子どもにとっては個食になってしまいます。この6つの『こ食』はなるべく避けて、楽しい食事時間を作りましょう。

この頃の毎日の食事が大切な意味は栄養素だけでしょうか? 楽しい食事時間が提供されることで、食欲が満たされるという満足感だけでなく、食を通じて「私は愛されている」と感じ、人を信じる心が生まれ、親と子どもとの『心の絆』が生まれます。

(管理栄養士 こざわさなえ)

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