※通院中、治療中の方は主治医にご相談の上、参考にしてください

後期カミカミ期(9か月/あおいママさん):食べないときは手づかみ食べをさせてみよう!

管理栄養士のコメント

上手に両手で食べ物を持っていますね。パンかしら?パンのジャムだけなめているのかしら?こんな大きいままで渡したら、全部お口に入れて、のどを詰まらせたらどうしようと思うかもしれませんが、時期が来たら、ママがそばについて、声掛けしながら、あげてみてください。案外上手に、前歯で少しづつちぎって食べれるかもしれません。上手く食べれたらほめてあげましょう。この頃のお子さんは手のひらで固さや温度などを確かめ、ちょうどよい力加減を覚えます。また目を使って、大きさ、色、形を見ています。そして、上手にお口に運ぶことができるようになります。このようにして脳も育ってきます。是非、声掛けしながら、スキンシップしながら食事で脳育をしていきましょう。

カミカミ期のポイント

手づかみメニューを用意します。

〇 かぼちゃ、じゃがいもをレンジで加熱し、熱いうちにつぶして茶巾にする

〇 食パンを1/4に切ってフレンチトーストを作る

9か月を過ぎると指先の感覚が発達してきます。そして、指先で感触をたしかめ、楽しむようになります。指先と脳はつながっているので指先を使っていくことは脳育にもつながります。また、食べさせるだけでなく、「食べよう!」という自発的な気持ちを尊重していく時期になります。お子さんにあった手づかみを工夫してみてください。

食事時間

朝、昼、晩の食事にリズムは整ってきましたか?同じ時間に同じ食卓で大人も一緒に食べていますか?毎日同じ時間に一緒に食べ、なるべく、夕食は7時くらいまでに食べ終わるように計画してください。ただ、お仕事をされているママ、パパにとっては難しいことかもしれませんが、協力しながら、交代しながら、お子さんと一緒に食べてあげてください。

カミカミ期の栄養

離乳食の量は増えてきましたか?まだまだ、母乳やミルクが中心ということはないですか?9か月以降では離乳食からの栄養が中心になっていきますが母乳が好きで離乳食が進まなかったり、偏食のお子さんは鉄欠乏戦貧血になりがちです。

貧血予防のための食事

鉄を多く含む食品を取り入れる必要があります。

〇 鉄には動物性食品に含まれるヘム鉄と、野菜や穀物などに含まれる非ヘム鉄があります。非ヘム鉄はヘム鉄に比べると吸収率が落ちますがビタミンCなどを含む食物と一緒に摂取すると吸収率が上がるので組み合わせを工夫してみましょう。

 

〇 鉄を含むフォローアップを利用しましょう。ただし、哺乳瓶を使うのではなく、コップやストローを使用しましょう

偏食があるときは好きなものに鉄の多い食品(ツナ、牛肉、豚肉、青のり、ほうれん草、小松菜等)を少し加えていくなど工夫してみましょう。

9か月になったら、手づかみ食べをさせよう!

9か月の赤ちゃんに手づかみ食べをさせようと思うと、汚れて後片付けが大変になるから、嫌だわと思った方も多くいらっしゃると思います。それでも、『手づかみ食べ』をさせていただきたい理由をさらに詳しくご説明します。

目・手・口・脳の連携・・・自分の目を使って、手のひらや指先で食べ物の触れた時、柔らかさや固さを脳で感じ、それを見ながら、持ち上げて重さを体感しながら、口に運びます。口に入った途端、口触りや歯ごたえなどを脳で感じ取ります。そして、上あごと舌で何回くらいすりつぶしたら、飲み込むことが可能かの判断を脳で行います。この時に食感が気に入らなかったり、どうやって飲み込んでいいかわからないために、”べー”とお口から出してしまうもしれません。ここで、うちの子はこれが嫌いと決めつけないでくださいね。これは「味覚と飲み込む練習」なのです。甘味・塩味は生きていくための味覚なので、本能で受け入れられますが、混ざった味にについてはして学習していくしかありません。飲み込むことも食材の大きさや固さによって咀嚼の回数を増やし、自分の力で飲み込まなければなりません。その機会を奪ってしまうのはもったいないと思いませんか? 脳をはじめ、いろんな部署の感覚が成長しようと思っているのに、成長を止めてしまうのはとても残念に思います。

また、手づかみ食べは今までの「食べさせてもらう」という受け身の行動から、自らの意思で食べるという積極的な行動の現れです。自立した証拠です。ちょっと大変なこともありますが、とても、素晴らしい行動だとも言えますよね。

最初から、フォークやスプーンという道具を使っては食べ物の固さや柔らかさはわかりません。身体の感覚や脳を育てるために、いろんなものを手づかみ食べさせてあげてください。手づかみ食べの形態も月齢とともに少しづつ変えていきます。

最初は一口サイズのものを用意します。月齢が進んできたら、両手で持って、前歯でちぎれるものを用意します。これはスイカかな?☟

1歳頃になったら、成長に合った道具も使えるように、環境を整えていきましょう。次の記事も参考にしてください。(管理栄養士 こざわさなえ)

離乳食 完了期(1歳/あおいママさん)手づかみ食べから道具を使った食事へ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です